憧れの秘境裏剱山行

[日程&コース]

9/27 扇沢駐車場=14:57室堂-15:13室堂山荘(’泊)

9/28  室堂山荘6:00-8:37剱御前小屋8:58-9:46剱沢小屋10:46-13:40真砂沢ロッジ(泊)

9/29  真砂沢ロッジ7;00-11:27仙人峠11:33-11:46仙人池ヒュッテ(泊)

9/30  仙人池ヒュッテ5:52-10:16ハシゴ谷乗越10:35-16:28黒部ダム駅=扇沢

[メンバー] O田、S井(記)

憧れの裏剱山行をいよいよ実行することに決めた。仙人池の逆さ剱も楽しみだが、スラブ岩の下降や雪渓、へつりや山道とは言えないゴロゴロ石の道、ハシゴに鎖。そして最終日はコースタイム10時間の長丁場と不安材料にも事欠かない。装備にも悩んだが、6本爪アイゼンだけにして軽量化した。それでも10kgは越える。

初日は室堂に行き、立山連峰を眺めながらのんびり室堂山荘までの散歩コース。そろそろ草紅葉も始まり、秋への移ろいを感じる。0.7km、37分

 

二日目は真砂ロッジまで行く。7.9km、上り641m/下り1330m、7時間46分の行程になった。剱沢小屋で小休止、目前に剱岳が迫る。ここからは登山者もずーと少なくなった。日本三大雪渓の一つ剱沢雪渓は雪解けが進み、夏道を行くが足下が悪くピッチが上がらない。そして本日のハイライトが始まる。まずは高度感あるスラブ岩の下降だ。鎖とボルトを頼りに足場を固め左にトラバース気味に降りる。雪渓がブラックホールのように口を開けている。次は長次郎谷出合い下で対岸へ雪渓を渡る。横断ルートにはピンクリボンが点々と置いてあるが、見落とすと他に渡れそうな場所は無い。行きすぎて戻った。距離は短いが雪は硬くストックも刺さりにくい。安全策、持ってきたアイゼン装着、サクサク気持ち良い。もう一つ雪渓を歩き夏道に戻る。直に真砂沢ロッジが見えたが、ザレた道の下りでヒザが痛い。O田は股関節痛、なんとか到着だ、ビールで喉を潤し、シャワーで汗を流してさっぱりできた。

剱沢小屋は石垣で守られ、剱岳は目前に迫る

長いスラブ岩の下降

雪渓が溶けてブラックホールのように口を開けている

雪渓を渡る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これが道なのだ                             真砂沢ロッジ

三日目は真砂沢ロッジから仙人池ヒュッテまで、3.7km、上り596m/下り278m、5時間7分のゆったりした行程?しかし、途中にはもう一つ難関の「へつり」がある。バランスを取って慎重に進む。ドボンしたら終わり!

二股吊橋を渡ると、剱岳三の窓氷河が見えてくる。かっこいいな!二股の標高約1600m。ここから2200mの仙人峠までの急坂を登れば仙人池ヒュッテはすぐだ。登るにつれ、秋の草花が疲れを癒やしてくれる。

 

 

三の窓雪渓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アキノキリンソウ                            チングルマ

仙人池ヒュッテには風呂がある。山頂にある小屋だが、近くの沢から引いているとのこと。今日も汗を流せた。夕暮れ時、雲が開けてきた。仙人池に映る逆さ剱の景色も見られた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オヤマリンドウ

四日目は黒部ダムまでの長丁場だ、10.7km、上り911m/下り1531m、10時間40かかった。仙人新道を下り、二股吊橋、へつりを越え、ハシゴ谷乗越への分岐まで昨日の山道を戻る。沢を渡り、ジグザクの急登に喘ぎ、ハシゴ・ハシゴ・鎖・岩場と何ともバラエティ豊かな道を行く。やっと下りになり一息つく頃、内蔵助平を見おろす。秘境感あるね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハシゴ・ハシゴの連続                           内蔵助平

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここも山道

下の廊下ルートへの分岐まで、登山道らしくない沢道を延々と下る。ゴロゴロ石、まだ終わらない!!見るのは足元ばかりだ。分岐からは少し歩きやすくなった。沢沿いの巻き道には丸太橋や滝もある。まだか、まだかと歩く先にやっと黒部ダムが見えた。足は棒になり気合い入れても身体が反応しない。ダム手前の橋を渡り、ジグザクの最後の登りだ。

 

トンネル手前には黒部ダム駅の立て看。やっと終わった、楽しかった様なつらかった様な、満足感に満ちた山旅でした。山の神様ありがとう。

 

 

 

 

 

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