南壁に舞う!? 夏合宿 稲子岳チーム

【行程】
8/30 みどり池入口7:30-しらびそ小屋9:00-取付地点9:30-稲子南壁左カンテ登攀終了点
15:00-取付デポ地まで下山、再登山-黒百合ヒュッテ17:20
8/31 黒百合ヒュッテ7:40-しらびそ小屋9:00-みどり池入口10:10

【メンバー】
Oリーダー、Aサブリーダー、Y、C、あんこ、I

2025年の夏合宿は岩沢分科会で計画する稲子岳南壁左カンテ登攀に参加させていただきました。
この日のためにリーダー二人が下見もしてくれ、つづら岩でも練習し(これは激暑でダウン)、ジムでも練習を続けてきました。レジェンドYさん、Cさんと練習バディのあんこさん含め6名で挑みます。

しらびそ小屋先の取り付き地点までは一般登山道。とにかく荷物が重い!そしてやっぱり暑くて汗だく!暑さに弱い私はいきなりキツイ。

みどり池はすごく綺麗でいいロケーション!しらびそ小屋にはリスもエサ場のよう。

そして荷物をデポしてクライミングの装備になって激登りから登攀取り付き地点へ。ここでアクシデント。私が踏んだ石が直下にいたレジェンドYさんの鼻の上に当たってしまい出血もありとても焦りました。看護師あんこさんがてきぱき応急処置をしてくれ、大事には至らなそう。しかし落石の原因を自ら作ってしまうなど個人的にはかなりショックで改めて気を引き締める。

このルートは5ピッチ。A&I、Y&C、O&あんこの順で3ペアにて進む。登攀開始にあたり今回一緒に組むAちゃんから1,3,5の奇数回を私がリードすること、インカム(無線)とそれが通じないときの合図や、各ピッチの終了点など入念な確認を行う。
しかしまだ初級者の私がいきなりトップで大丈夫かいな?ほぽ外岩マルチ初めてよ。

1ピッチ目開始!ホールド、スタンスは結構しっかりしてそれほど気にせず登れ、予定の地点に支点構築。外岩はジムで練習している感覚とは違いなんとなくまごついてしまう。それでも設定してロープを引き上げ、後から登るAちゃんを確保。彼女はするする登ってくる。さすがだね!(画像はレジェンド二人の支点構築)

2ピッチはAちゃんにトップ交代、凹状の岩壁のほぼ中央をいいペースで進み、途中で姿が見えなくなるがロープの動作合図でビレイ解除と分かり、続けて私も登攀。

3ピッチが核心のようで、ここでAちゃんが終了点を人工ピンではなくピナクル(尖塔状の岩)を見つけてプロテクションを取ることを強く勧められた。たぶん彼女なりの叱咤激励と悟りやってみる。一気に体を持ち上げ稜上の一角に出る。それなりのとんがり岩を見つけ、10mロープで二重巻きにして支点を取る。ここでガスも晴れ出し高度感と爽やかな風が心地よい。

4ピッチ目は短めの横移動。そして最終ピッチは再び私がリードでクラックに沿って直上。ここで落ちたら嫌だなという気持ちが一瞬かすめるが、しっかりつかんで登るのみ。

最終上部のクラックはちょっと難しく、Aちゃんからレイバックで登れるよと言われるも、おそらく変則的な正対で力任せにずり上げ終了地点へ。ロープの回収にまごつきながらビクトリーコール。皆もぞくぞく登ってくる。

オーラスのあんこ感動のフィナーレはこちらの動画で!

 

Yレジェンドは、初級者の私でも分かる無駄のない動きでテクニックが光る。なんとこの登攀で会のマルチピッチ最高齢記録になるらしい。そしてどこまで本気でどこから冗談なのかシュールなあやしい話術に翻弄される。

Cさんも合間に楽しい会話を入れながら順調に進んでいる。この日のために密かに練習を重ねてきたらしい。努力に脱帽。場を和ませる達人でもあり、Yレジェンドとの掛け合いも面白かったです。

Aちゃんありがとう。飄々とした会話と的確な指示でとにかく楽しく登れたよ!感謝感激です!

そしてOリーダーの絶対的な安心感。この笑顔は実力&人徳か!やっぱりさすがだと思いました。

今回他のパーティーは居なかったものの、我々のような初級者をつれてしかも3組での取り付きは時間を読むもの大変だったと思います。
そして登山道に合流し、デポ地点に戻り重い荷を背負って登り返し。テントもだがクライミング装備の重たさを改めて思い知る。そして皆が揃う黒百合ヒュッテへ。
設営して乾杯!至福のひととき、皆のつまみのオンパレードがすごい。

ウエルカムオードブルに狂喜するYレジェンド。

※落石のお見舞いとして、後ほど泡の出る黄金色の飲む消毒液を進呈させていただきました!

そして会のメンバーがたくさんいるのは壮観。あんこさんと無事登頂できた喜びを分かち合い、いろいろな人といろいろな話をして楽しく過ごす。みんなの集合写真は他の方の投稿に譲ります。

翌日は下るだけ。のんびりとした朝を心地よく過ごし、お揃いのTシャツ組でパチリ。

そして一気に下山。

皆さま、貴重な経験をありがとうございました。

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