輝くナメと焚火と懸垂下降 栗原川遡行と沢下り!
日時 2025年6月28-29日
初日 栗原林道松ゾリ沢橋先駐車スペース~入渓ポイント8:05-ケヤキ沢出合8:40―脱渓11:40(大膳滝高巻)-不動沢再入渓13:00-ツバメ沢再入渓14:00-幕営地15:30
2日目 幕営地6:40―脱渓林道7:30―ケヤキ沢入渓9:00―ケヤキ沢大滝落ち口11:00―ケヤキ沢出合14:30―栗原川脱渓15:24
メンバー Yリーダー、S子、A、I(記)
計画を頂いたとき、栗原川ってどこ?皇海山の西? 全くの無知でしたが、調べるにつれ、ナメ沢の美しさ、幕営の適地も多く、滝の懸垂下降など魅力の詰まった沢であることを知り、好天も約束され、これはテンション瀑上がり。
駐車場から装備を整えていざ!と思いきや、Aちゃんが「ないない!」とハーネスが自宅でお留守番のよう。しかしサクッとスリングを代用して、すぐに切り替え元気に出発。林道から栗原川の入渓ポイントへ。
ひろい川幅にナメの美しさ!
ケヤキ沢出合を過ぎたあたりで、先行していた釣り人から、釣りの関係で40分ほど行くのを待ってくれないかとのお願い。唐突な申し出に戸惑いつつも、紳士淑女の我々は快く受け入れ出待ち状態。リーダーは早速釣りの準備、私はあたりの景色をスケッチ。
しばらくして再出発。しかしきれいな沢だ。夏の日差しが水面のかがやきを引き立てる。
ちょっとした滝は脇をへつり、練習がてらアッセンダーを使ったり。
ある程度進み、円覚大膳滝の手前から不動滝上まで大きく高巻き。かなりの悪路と暑さに辟易しながらぜいぜい登る。Yリーダーはじめ皆のルーファイの情報交換がとても参考になる。
やっと滝上に出て、久しぶりの休憩で腹ごしらえ。そこから不動沢を出たり、ツバメ沢に入ったり。ルートも地形確認しながらで頭使います。リーダーが先行して偵察してくれその精力的な動きに脱帽。
途中何か所か幕営適地はあるが、まだまだ進む。正直このあたりで私はだいぶ足が痛くなってきた。疲れたなーと思いつつ、いい場所を見つけた!
さっそく設営。かまど用の大石集めもガンガン行くリーダー。すごい。その後イワナめがけて再入渓。しかしこのあたりでは沢が細すぎてさすがに無理かと。
焚き木は湿気が多く、太くないのでなかなか種火にならないものの、今回持参した火吹き棒をフル稼働させて何とか焚火も様になった。
そして大宴会へ。
なんとこんな山の中で焼肉パーティーとは!牛タン、肩ロース、ハラミ、上ミノとメニューのチョイスと順番も最高である。
そして他にもクミン入りポテトサラダ、ローズマリーとタイム香る豆とツナトマト、粒山椒で漬け込んだフキやわらびの前菜など、クリエイティブな料理の数々が並ぶ。S子恐るべし。料理に合わせてビール、ワイン、日本酒と極上である。
夜も更けて、リーダーが突然串に刺した食材を、これはイワナだ!と主張し始める。前回沢泊と今日の釣果の差に納得がいかないのか。しかしマルチタスクを遂行しようとするリーダーの矜持に対し、我々は温かく見守るのである。
一方、先にテントに入ったAちゃんを覗くと、蚊取り線香の煙が充満した火事場のような状況ですやすやと寝ているのであった。これも恐るべし。
そして翌日。
個人的に朝食の味噌煮込みうどんにも感動しつつ出発。
リーダーとS子さんが細かい地形を丁寧に読み取って、細くなった沢を詰める。朝っぱらから詰めの激登りはつらい。そして林道に出てほっとする。
1.5キロほど林道歩きの後、再び入渓。これからは下り沢である。スリップの心配も先頭S子さんがうまく誘導して難なく進む。
そして落差10mほどの滝に出て、明瞭な高巻き道はあるようだが、練習も含めてここで懸垂下降。
慎重にセッティング。
壁が脆く、下降ラインに大きな浮石があり、Aちゃんが足で落とす。その音と衝撃と焦げたようなにおいがすごい。
個人的にここで短いながら初めて空中懸垂を体験できた。
スリングハーネスのAちゃんは相当くい込みが痛そうながら、リーダーからチャーシューだ、ボンレスハムだと罵声を浴びつつも全くの平常心を保つ強さがあった。さすがである!
さらに進むと今日最大のケヤキ沢大滝の上に出る。ここからは2回の懸垂続けて降下。何度か経験しつつも、今回もやはりジムとは違う臨場感に緊張と爽快さが交錯する。
しかし下界にあったら観光名所になりそうな落差40mの雄大な滝であった。(右下Aちゃん)
そして沢幅も少しずつ大きくなり、昨日通過したケヤキ沢出合まで戻ってきた。
そして今日も、広いナメ沢は午後の日差しに輝く。
私は終盤足の痛みに耐えかねて、昔絵本で見た地獄絵図の針山を踏むようなネガティブな妄想とともに、気持ちは泣きながらヨレヨレと歩く。下山後調べたたら、私の薄いラバーソールは荷物の重さや行程の長さで足の痛みの指摘は多く、そもそも栗原川はフェルト推奨。まだまだ研究、経験不足ね。
やっと戻ってまいりました。そして乾杯。(車のためノンアルで)
私、長年縦走してきたが沢泊は初めて、山中焼肉もおそらく初めて。山中の焚火も何十年振りだろうか。得難い経験をさせていただき、一緒に行ってくれたお三方には感謝に堪えません。
おわり。
“輝くナメと焚火と懸垂下降 栗原川遡行と沢下り!” に対して1件のコメントがあります。
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大作ブログありがとうございます!2日間荷物重いし、高巻きは、すっごい高まくし、大変だったねー。でもそれを忘れちゃうくらいの素敵な沢と焼肉でした〜 みんなで一緒に行けて嬉しかったっす